top of page

No.0004 西岡 春菜

介助マッチングプロジェクト

障害のない世界へ

書かないのではなく、書けない。

"障害に関して関心を持ったきっかけは小学生時代に学習障害の友人を持ったことです。

学習障害を持った友人は漢字の練習を授業で行った際に漢字をマス目からはみ出して書いており、先生に書き直すよう何度も言われ、半泣き状態になりながら漢字練習をしていた光景を私は今でも覚えています。

筆圧や視覚過敏、視覚認知が障害によって歪んでいること等が原因で、マス目から漢字がはみ出てしまうのだという事実を私は後ほど知りました。

つまり、彼は障害により漢字をマス目の中に「書かない」のではなく「書けない」のです。

彼のような子供は、小学生時代の先生がそうであったように、「社会側の障害に対する理解の無さ」のせいで、自己肯定感を失っていくのかと思うと胸が痛みます。

"

工夫によって障害は障害でなくなる

もし教育現場の、学習障害を含むあらゆる障害に対しての理解が向上すれば様々な工夫をすることができ、結果として子供たちにより充実した教育を、安心して受けてもらうことができます。

例えば漢字練習の際、筆圧の弱い子供に芯が濃くて柔らかいタイプの鉛筆を用いることを推奨したり、視覚過敏の子に対しては視覚過敏を緩和するために白ではなくコントラストが激しくない色味のついたノートの選択をすることを勧めるなどの工夫があります。

このような工夫を行えば当事者の子の学習に対する負担が軽減されます。教育現場を含む社会全体が障害に対する理解を深めれば障害を持つ当事者の方々にとって行きやすい空間が増え、工夫が施されることで「障害が障害でなくなる」ことも増えると考えられます。

オープンに話せる場の大切さ

私がその後、障害を持つ子や不登校の子を支援するNPO団体でボランティア活動をした際に、初めのうちは「自分の障害をオープンに話す事ができる場所がまだまだ少ない」といった悩みを打ち明けてくれた子がいたことや、「この話をして周りの人から偏見を持たれないか?」などと気にしている人も多い印象を持ちました。

しかし、活動を継続していく上で互いが次第に打ち解けていき、「似た特性を持つ人同士だからこそ話せる。」という機会も増えていきました。「このNPOがあったから自分の人生は変わった。」といった意見も実際にありました。

ただ、このような団体の問題は、参加までの敷居が高い場合が多いことや、学生で居場所を求めている人がそもそも支援団体をうまく見つけられず孤立しているケースが多いことなどが挙げられます。

そこで、学生が主体となり、障害を持つ子や不登校の子を支援する団体を運営していくことで「横のつながり」も含め参加のハードルが下がると考えています。

SFC-IFCの居場所としての意義

また、「障害を話せる場」でありながらも障害の有無関係なく一緒にいることのできる居場所ができれば、障害に対する理解を深める場でありながらも自分に理解を示してくれる「仲間」を増やすことが可能になり、当事者の「自信」に繋がると考えます。さらに、これまで障害に関心があまりなかった人でも気軽に参加できる学生団体に参加し、その中で実際に悩みを抱えた人と関わることで「こういった特性の人がいて、そういう人にはこのように関わろう」など、具体的なケースに応じた実践的な考え方を持つようになるだろうと考えます。

そういった人が増えることによって「障害のない社会」の実現にも近づけるのではないかと思います。

SFC-IFCが障害の有無にかかわらず楽しい場であり、かつ障害に対する理解の深まる場であり、たくさんの人の新たな居場所になることを目指していければと考えています。

-

-

-

-

No.0004 西岡 春菜

---

123-456-7890

bottom of page