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日本盲導犬協会の見学・盲導犬の体験

寺澤裕太

2024年3月28日

盲導犬が社会に広がり、1人でも多くの視覚障害当事者が安心して暮らすには

2024年3月某日、SFC-IFCのメンバー6名(寺澤、池内、吉澤、村田、最勝寺、鈴木)が日本盲導犬協会を訪ねた。


今回お邪魔したのは神奈川訓練センター。国内でも規模の大きいセンターで、日本盲導犬協会の中でも中心的な施設だ。


協会の職員であると同時に盲導犬のユーザーでもある押野さんから、日本盲導犬協会についてや、いち盲導犬ユーザーとしての情報・意見をお伺いした。


そもそも盲導犬とは、目の見えない、見えにくい人が安全に歩けるように、日常生活を送れるようにサポートする犬のこと。身体障害者補助犬法に基づき訓練・認定された補助犬だ。盲導犬は様々な街中の施設に同伴することが法律で認められている。


「法律を知らない人も多いと思いますし、実際にまだ受け入れ拒否の事例も多い。しかし、盲導犬と一緒に街に出たりお店に入ったりすることは、法律でも定められた権利です。それの事実や知識を広めていきたいです。」と押野さんは説明する。


(上映像) クイズも交えながらとても分かりやすく説明してくださった日本盲導犬協会の押野さん



盲導犬についての知識や経験が社会全体として不足している理由は、盲導犬自体の数の少なさや、国の文化・特徴も関係しているようだ。


「日本は諸外国、特にアメリカなどと比べると盲導犬の数がまだかなり少ないです。また、日本は衛生的でもあるし、清潔さを気にする人も多い。だからこそ、犬がお店に入ることを嫌がる人もいるんです。」


日本の良い文化が、ある側面では誰かの生きづらさに繋がってしまうのか。


「盲導犬を持つことは権利だと言いましたが、逆に盲導犬を持つ人には犬の衛生面を適切に管理する義務があります。ブラッシングやシャンプーなど、衛生面には最大限の配慮をしています。」


盲導犬を持つ人、持たない人、両者が配慮し合いながら歩み寄る姿勢が大事なのかもしれない。


また、今回はIFCメンバーの2人が視覚障害当事者(ロービジョン)だったこともあり、大変ありがたいことに盲導犬の体験をさせていただいた。2人にとってはこれが人生初めての盲導犬体験だった。


(上写真) インストラクターに教わりながら初めて盲導犬と共に歩く鈴木我信


体験した池内は、ロービジョンだが普段から1人で旅に出るほど外出には慣れている。これが初めてだとは思えないほどスムーズに盲導犬と共に歩行できていた。プロの職員の方が、早歩き(小走り)を勧めるほどだ。


もう1人の体験者である鈴木も、最初は少し怖いと言っていたものの、しっかりと歩けていた。「自分はロービジョンとは言え、1人で歩けるくらいには見えているので今後盲導犬を連れることになるかは正直分かりませんが、とても良い体験になりました。」と振り返った。


ここでは取り上げなかった部分を含め、今回の様子・詳細はSFC-IFCの公式YouTubeで後日公開する予定だ。


日本盲導犬協会の皆様が目指すように、1人でも多くの人に盲導犬についての知識や当事者らの思いが伝わるよう、SFC-IFCも引き続き活動を広げていく。



最後に、今回ご協力いただいた押野様をはじめ、日本盲導犬協会の皆様に心から感謝申し上げます。



出典:e-Govポータル ( https://www.e-gov.go.jp


公益財団法人 日本盲導犬協会 公式HP ( https://www.moudouken.net/ )

さらに詳しく知りたい方は→ 厚生労働省HP [身体障害者補助犬](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/hojoken/index.html)


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