記事本文
身体障害者福祉法
1949年に作られた法律(施行されたのは1950年)。
障害者を支援するための日本で初の法律。
つまり、この時にはまだ身体障害を対象とした法律しか存在しなかった。
1949年なのでGHQ占領下にあった時期。
そもそもは、主に戦争で負傷した軍人等の救済のために作られた。
GHQはこの法律の制定には否定的だったが(軍人を支援するということは日本の軍国主義を助長しかねないから)、ヘレン・ケラーが来日したことによって障害者に対する認識が広まって、障害者団体が福祉法の制定を訴えるなどの活動の結果、1949年に成立した。
★身体障害者手帳の根拠(第15条)となる法律。
★盲導犬貸与の根拠となる条文(21条の3)もこの法律。
この法律の目的
第1条「身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、身体障害者を援助し、及び必要に応じて保護し、もつて身体障害者の福祉の増進を図ることを目的とする。」
この法律で定めている障害の範囲は
・視覚障害
・聴覚障害
・平衡機能障害
・音声機能・言語機能障害
・そしゃく機能障害
・肢体不自由
・心臓、じん臓又は呼吸器の機能の障害その他政令で定める障害(法文引用)
で、かつ18歳以上の者としている。
※18歳以上のものとしている理由は、「児童福祉法」との競合を避けるため。
2005年に障害者自立支援法が制定されたことによって、多くの条項が削除された。 現在ではこの法律の内容は限定的だが、重要な法律であることに変わりはない。(※障害者自立支援法は現在の障害者総合支援法)
社会福祉六法(生活保護法・児童福祉法・身体障害者福祉法・知的障害者福祉法・老人福祉法・母子および寡婦福祉法)の一つ。
記事の重要団体・人物
GHQ/鈴木仙八 / N.B.ネフ / ヘレン・ケラー
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この記事について
◎主な時代 :
昭和
◎かかる時間(分) :
3
◎難解さ(簡単1 ⇄ 難解5) :
3
◎文章量 :
◎最終更新 :
650〜800文字
2023年
◎関連人物 :
鈴木仙八 / N.B.ネフ / ヘレン・ケラー
厚生労働省
日本で初めての障害者を支援する法律